- 2026年9月24日
- 腰痛
圧迫骨折とは?背中・腰の痛みや骨粗鬆症との関係
圧迫骨折とは、背骨をつくる「椎体」という骨が、押しつぶされるように変形する骨折です。胸から腰にかけて起こりやすく、特に骨粗鬆症で骨が弱くなっている高齢者に多くみられます。骨の強度が低下していると、大きな事故やけががなくても骨折する場合があります。
骨粗鬆症が進んでいる場合には、尻もちをついた程度の衝撃でも腰椎の圧迫骨折につながることがあります。また、複数の椎体に骨折が生じると、少しずつ背中が丸くなったり、以前より身長が低くなったりすることがあります。
圧迫骨折の原因
圧迫骨折の主な原因は骨粗鬆症です。骨密度が低下して骨がもろくなると、転倒だけでなく、重い物を持つ、身体をひねる、中腰になるといった日常的な動作をきっかけに骨折することがあります。明確なきっかけを思い出せないまま発症しているケースもあります。
一方で、交通事故や高所からの転落など、背骨に強い衝撃が加わって起こる圧迫骨折もあります。さらに、がんの骨転移などによって骨が弱くなり、骨折につながるケースもあります。圧迫骨折が疑われるときは、骨の状態だけでなく、受傷時の状況やこれまでの病歴も含めて原因を確認します。
圧迫骨折の症状
代表的な症状は背中や腰の痛みです。起き上がる、立ち上がる、寝返りを打つ、前かがみになるなど、身体を動かしたときに痛みが強くなることがあります。一方で、横になって安静にしていると痛みが軽くなるケースもみられます。
骨粗鬆症による圧迫骨折では、必ずしも強い痛みが出るとは限りません。背中が丸くなった、以前より身長が低くなったといった身体の変化から骨折が見つかる場合もあります。脚のしびれや動かしにくさなどがある場合は、神経への影響にも注意が必要です。
圧迫骨折の検査
圧迫骨折が疑われる場合は、痛みが始まった時期や転倒の有無、どのような動作で痛むのかなどを確認したうえで、X線検査を行います。椎体の高さや形を確認し、骨折や変形がないかを調べます。
必要に応じてCTやMRIを行い、骨折の状態や神経への影響をより詳しく確認します。CTは骨の形を詳しく確認するのに適しており、MRIでは骨折の状態に加えて神経への影響なども調べられます。骨粗鬆症が疑われる方には、腰椎や大腿骨の骨密度を測定する検査を行うこともあります。
圧迫骨折の治療
圧迫骨折が比較的安定している場合には、手術を行わず、経過を見る保存療法が選ばれます。痛みを抑えながら骨折した部分への負担を減らし、椎体が安定していくのを待ちます。必要に応じて背骨を支えるためのコルセットを使用します。
コルセットには、身体の動きを支え、骨折した椎体がさらに圧壊するのをできる限り防ぐ役割があります。ただし、骨の変形が大きい場合や神経症状がみられる場合などは、手術を検討することもあります。治療方法は骨折の程度や年齢、身体の状態を確認したうえで決めていきます。
圧迫骨折と骨粗鬆症
高齢者の圧迫骨折では、骨折した部分だけでなく、その背景にある骨粗鬆症への対応も重要です。骨粗鬆症は骨密度が低下して骨折しやすくなる病気で、特に閉経後の女性では骨量が減少しやすくなります。
一度圧迫骨折を起こした方は、その後も別の椎体などを骨折する可能性があります。そのため、腰椎や大腿骨の骨密度測定などで骨の状態を確認し、必要であれば骨粗鬆症の治療を進めます。現在の骨折を治療するだけでなく、再骨折の予防まで考えることが重要です。
圧迫骨折後の注意点
痛みが軽くなってきても、自己判断で急に活動量を増やすことは避ける必要があります。骨折の状態や回復の程度を確認しながら、医師の指示に沿って少しずつ日常生活へ戻していくことが重要です。
一方で、長期間身体を動かさない状態が続くと、筋力や体力が低下することがあります。そのため、骨折の回復状況を確認しながら、必要に応じてリハビリテーションを取り入れ、身体機能の維持を目指します。
圧迫骨折を予防するには
圧迫骨折の予防には、骨粗鬆症を早い段階で見つけ、必要な治療を受けることが重要です。骨の健康を保つためには、食生活や適度な運動を意識するとともに、転倒しにくい住環境を整えることも大切です。
軽く転んだあとから腰や背中が痛む、身長が低くなった、背中が丸くなってきたといった変化がある場合は、圧迫骨折が隠れている可能性があります。症状を年齢によるものと決めつけず、違和感が続く場合は整形外科を受診し、適切な検査や治療につなげることが大切です。
