オスグッド・シュラッター病とは?症状や治し方|にしぎふ整形外科リハビリクリニック|西岐阜の整形外科

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オスグッド・シュラッター病とは?症状や治し方|にしぎふ整形外科リハビリクリニック|西岐阜の整形外科

  • 2025年3月10日

オスグッド・シュラッター病とは?症状や治し方

オスグッド・シュラッター病は、成長期の子供や思春期の青年によく見られる膝の病気を指します。主に膝関節の使い過ぎや、運動量と成長が見合わない場合に発症しやすく、膝の前面、特に膝蓋骨(ひざのお皿) と脛骨(すねの骨)をつなぐ腱が何度も引っ張られることで発症します。本記事では、シュラッター病の症状や原因について解説し、どのようにこの病気に対処すべきかを説明します。

1. オスグッド・シュラッター病とは

オスグッド・シュラッター病は、膝の下部・脛骨結節と呼ばれる部分に痛みが起こる症状のことを指します。 10代前半からの成長期である子供に発症することが多く、特に、普段よくスポーツを行う若者の発症率が高い傾向があります。

脛骨結節は、膝の前方にあり、膝蓋腱が付着する部位です。成長期のこどもの脛骨結節に、過度な負荷がかかることによって発症率が上がると言われています。特に、ジャンプや急停止、方向転換を頻繁に行うスポーツ(例:サッカー、バスケットボール、陸上競技)をしている場合、この病気にかかりやすくなります。痛みを発症するメカニズムとしては、成長期における骨と筋肉の不均衡が原因と考えられており、急速に伸びる骨に対してや筋肉が十分に追いつかないためと考えられています。最近では女子アスリートの増加に伴い、女性にも多く見られるようになっています。

2. オスグッド・シュラッター病ってどんな症状?

オスグッド・シュラッター病の症状は、主に膝の前面、特に脛骨結節の部分の痛みです。この痛みは、スポーツをする際に悪化しやすく、特にジャンプや走る動作、階段の昇り降りなどで痛みをより感じるケースが多いです。また、痛みは片膝に現れることが一般的ですが、両膝に痛みを発症することもしばしばあります。痛みの強さには個人差があり、軽度の痛みであれば、違和感程度で我慢できることもありますが、重症化すると日常生活にも支障を及ぼすほどの痛みを感じます。

さらに、脛骨結節の部分に腫れが見られることがあり、触ってみるとしこりのようなものがある場合もあります。腫れている部分は、軽く触れるだけでも強い痛みを伴う場合があるのが特徴です。オスグッド・シュラッター病は、痛みが慢性的になりやすく、完全に治るまでに数か月から数年かかることもあります。特に成長期に発症しやすいため、適切な治療とケアを行わなければ、成人してからも痛みや後遺症が残る可能性があります。

3. 診断方法について

オスグッド・シュラッター病の診断は、主に臨床症状と患者の運動歴に基づいて行われます。医師はまず、患者が訴える痛みの場所や痛みの程度、痛みが発生するタイミングについて診察を行います。その後、膝の前面を触診し、脛骨結節部分に痛みや腫れがあるかどうかを確認します。

加えて、X線検査を行うのが一般的です。X線では、脛骨結節の変形や骨片の剥離が発見されることがあり、これによってオスグッド・シュラッター病の診断が下されます。また、他の膝の疾患の疑いがないか、必要に応じてMRI(磁気共鳴画像)検査や超音波検査が行われることもあります。これらの検査により、炎症の広がりを詳しく診察することができます。

4. オスグッド・シュラッター病の治療

オスグッド・シュラッター病の治療には、まず安静が最も重要です。痛みがある場合はスポーツ活動を避け、膝への負担を軽減することが必要です。特に痛みが強い場合は、膝を冷やすアイシングが効果的です。冷却により炎症を抑え、痛みを和らげることができます。また、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用することで、痛みと炎症をコントロールすることが可能です。

症状を緩和するためには、ストレッチやトレーニングも重要です。膝周りの筋肉を強化し、再発防止に役立ちます。特に、大腿四頭筋やハムストリングの柔軟性を高めることが、膝への負担軽減につながります。さらに、理学療法士の指導のもとでリハビリテーションを行うことが大切です。リハビリでは、筋力強化やストレッチに加え、膝のバランスを改善するエクササイズも行います。

重症の場合や、ストレッチや筋力トレーニングの効果が感じられない場合は、手術が検討されることもあります。手術では、剥離した骨片を取り除いたり、炎症が残っている組織を修復します。ただし、手術は最終手段とされるため、まずは症状の緩和やリハビリテーションが優先されます。

5. スポーツ前後のストレッチが効果的?

オスグッド・シュラッター病を予防するためには、成長期の子供たちが行う運動による膝への負担を適切に管理することが重要です。特にスポーツに取り組む子供は、正しいウォーミングアップとクールダウンを徹底し、筋肉や腱の柔軟性を維持することが必要です。ウォーミングアップで筋肉をしっかりと伸ばすことで、運動中の膝への負荷を減らすことができます。加えて、運動後のクールダウンも忘れずに行い、筋肉の緊張を緩和することで、怪我のリスクを軽減します。

また、運動量が過剰にならないように、練習の強度や頻度を適切に調整することも、オスグッド・シュラッター病の予防に効果的です。 特に、同じ動作を繰り返すスポーツでは、十分な休息を取ることが重要です。休息により、膝や筋肉が回復する時間を確保し、慢性的なストレスから膝を守ることができます。また、膝周りの筋肉を強化する筋力トレーニングも有効です。特に大腿四頭筋やハムストリングの筋力を高めることで、膝の安定性を向上させ、ケガの予防に役立ちます。

生活習慣の改善も予防に効果的

正しい栄養を摂取し、骨や筋肉の成長をサポートすることが重要です。カルシウムやビタミンDを含む食品を積極的に摂ることで、骨の健康を保つことができます。また、運動後の十分な睡眠も、体の回復を促進し、怪我のリスクを軽減します。親やコーチも、子供の成長に合わせた運動プランを考慮し、無理のない運動を行わせましょう。

6. こんな時は相談を

オスグッド・シュラッター病は、成長期特有の膝の症状であり、特に運動量の多い子供たちに多く見られます。そして、適切な診断と治療を受けることで、症状の改善が可能です。特に、膝への負担を軽減し、適切なリハビリテーションを行うことが重要です。また、予防策を講じることで、発症リスクを大幅に減らすことができます。家族や指導者が一体となって取り組み、成長期の健康な発育をサポートすることが求められます。

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