骨肉腫とはどんな病気?原因や症状、治療の流れを解説|にしぎふ整形外科リハビリクリニック|西岐阜の整形外科

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医療コラム

骨肉腫とはどんな病気?原因や症状、治療の流れを解説|にしぎふ整形外科リハビリクリニック|西岐阜の整形外科

骨肉腫とはどんな病気?原因や症状、治療の流れを解説

骨や関節の痛みは、日常生活のなかでよく経験する症状です。運動をしたあと、成長期に体が変化しているとき、軽くぶつけたあとなど、痛みのきっかけが思い当たることも少なくありません。そのため、膝や肩の痛みがあってもしばらく休めばよくなると考えて、様子を見る方は多いです。

ただ、長引く痛みや腫れのなかには、詳しい検査が必要な病気が隠れていることがあります。骨肉腫は頻度の高い病気ではありませんが、早い段階で気づき、専門的な診断につなげることが大切です。体が発している変化を見逃さないようにすることが受診の遅れを防ぐきっかけとなります。

骨肉腫とは

骨肉腫とは、骨をつくる働きをもつ細胞から発生する悪性腫瘍です。骨そのものにできる原発性悪性骨腫瘍の一種で、骨の内部で腫瘍細胞が増え、周囲の骨を壊しながら広がります。発生しやすい部位は、膝の周囲にある大腿骨や脛骨、肩の近くにある上腕骨などです。

若い世代にみられやすい病気として知られていますが、高齢の方に発症することもあります。診断時には骨だけでなく、肺などへの転移がないかを確認する必要があります。そのため、骨肉腫が疑われる場合は、痛みのある部分だけを見るのではなく、全身の状態を含めて診断を進めます。

骨肉腫の原因

骨肉腫の原因は、まだすべてが明らかになっているわけではありません。現在は、骨を形成する細胞に遺伝子レベルの異常が生じ、細胞の増殖を調整する仕組みが乱れることで発生すると考えられています。成長期は骨の細胞が活発に働くため、若い年代で発症がみられやすい背景があります。

発症に関係する要因として、過去の放射線治療、特定の抗がん剤治療、遺伝性の腫瘍症候群、骨ページェット病などが知られています。ただし、こうした要因がない方にも骨肉腫は発生します。運動や打撲そのものが骨肉腫を直接起こすわけではないため、原因を生活習慣の問題として捉えないことが大切です。

骨肉腫でみられる症状

骨肉腫の主な症状は、発生した部位の痛みと腫れです。初期には運動時だけ痛むことがあり、筋肉痛やスポーツによる負担と区別しにくい場合があります。痛みが続くうちに、安静時にも痛む、夜間に痛みを感じる、痛む場所がはっきりしてくるといった変化がみられることがあります。

腫瘍が大きくなると、硬い腫れに気づいたり、関節を動かしにくくなったりします。膝の近くにできた場合は歩きにくさが出ることがあり、肩の近くにできた場合は腕を上げにくくなることもあります。痛みや腫れが2週間以上続く場合、けがの程度に比べて症状が長引く場合は、早めに整形外科を受診することが重要です。

診断のために行う検査

骨肉腫が疑われる場合、整形外科ではまず問診と診察を行い、痛みの部位、症状の経過、腫れの有無、関節の動きなどを確認します。そのうえで、レントゲン検査で骨の破壊や異常な骨形成を調べます。さらにMRIで腫瘍の広がりを確認し、CTで骨の状態や肺への転移の有無を評価します。

診断を確定するには、生検によって腫瘍の一部を採取し、病理検査で詳しく調べます。生検はその後の手術計画にも関わるため、骨軟部腫瘍に詳しい専門施設で慎重に行う必要があります。骨肉腫の診断では、画像検査と病理検査、全身の評価を組み合わせ、病気の範囲を正確に把握することが大切です。

骨肉腫の治療

骨肉腫の治療では、抗がん剤による化学療法と手術を組み合わせる方法が中心になります。切除が可能な場合は、まず手術前に化学療法を行い、腫瘍の勢いを抑えます。その後、腫瘍を手術で取り除き、摘出した組織の状態を確認しながら、術後の化学療法を続けます。

手術では、腫瘍を取り残さないように、周囲の正常な組織を含めて切除します。可能な場合は腕や脚を残す患肢温存手術が検討され、人工関節や骨移植などで機能の再建を行います。ただし、腫瘍の広がりや血管、神経への影響によっては切断が必要になることもあります。放射線治療は効きにくい傾向があるため、手術が難しい場合など、限られた状況で検討されます。

治療後の生活とリハビリ

骨肉腫の治療後は、病気の再発を防ぐことだけでなく、日常生活の動作を取り戻すことも大切です。手術後は筋力低下や関節の動かしにくさが起こることがあり、理学療法士や作業療法士と連携しながらリハビリを進めます。歩行、階段昇降、学校生活、仕事への復帰など、生活に合わせた支援が必要です。

治療後も、再発や転移がないかを確認するために定期的な通院が続きます。診察、レントゲン、MRI、胸部CTなどを行い、骨の状態や肺への転移を確認します。抗がん剤の影響として、腎機能、聴力、心機能などを確認することもあります。体調の変化を放置せず主治医へ相談することが大切です。

早めに整形外科へ相談する大切さ

骨肉腫はまれな病気ですが、進行する前に見つけることが治療方針に大きく関わります。成長期の膝や肩の痛みは、成長痛やスポーツ障害と思われやすく、受診が遅れることがあります。湿布や鎮痛薬で一時的に楽になっても、痛みや腫れが続く場合は原因を確認する必要があります。

骨肉腫と診断された場合は、整形外科、腫瘍内科、小児科、病理診断科、放射線診断科、リハビリ部門などが連携して治療を進めます。患者さんと家族が病気を正しく理解し、治療の目的や副作用、手術後の生活について納得しながら選択することが重要です。長引く骨の痛みは、体からの大切なサインです。気になる症状がある場合は、早めに整形外科へ相談してください。