肺炎球菌
肺炎による死亡者の96%以上が65歳以上の高齢者であるとされ、その原因菌として肺炎球菌が最も多いことが知られています。この菌は、主に気道の分泌物に含まれ、唾液などを通じて飛沫感染します。日本人の約3~5%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされ、気管支炎、肺炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。
肺炎球菌ワクチン接種は、肺炎球菌感染症による合併症や死亡を減らす効果があります。ワクチン接種は通年可能です。再接種希望の方は、強い副反応のリスクを避ける為、5年以上経てからの接種が勧められています。
予防接種を受けられない方・注意が必要な方
- 発熱(37.5℃以上)ある方
- 重篤な急性疾患を引き起こしている方
- ワクチンに含まれる成分(卵や抗生物質、安定剤など)のアレルギーがある方
- 風疹、麻疹の予防接種を受ける予定で妊娠している方
- 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気などで治療を受けている方
- 予防接種後2日以内に発熱や発疹、蕁麻疹などアレルギー症状がみられた方
- 今までにけいれんを起こしたことがある方
- 過去に免疫不全の診断がなされている方、また近親者に先天性免疫不全の方がいる方